たまには変わった話題を提供しようと
じいさんの入院生活も今日で41目、長いようであっという間だった。
けれども、本人にとってはどうなのだろう。
昨日は、新調のコルセットを身につけ、リハビリをしてもらったそうだ。
平行棒につかまって4~5往復歩いたというメールが来た。
「難なく歩けたよ、明日は歩行器だそうです」と、言う。
「そんなにぐんぐん進めて行くのですね」
「ピッチが速いね」
本人は目標ができて嬉しそうだった。
「歩けて良かったね」と返信したけれど、
手放しでは喜べない。
何もしないで安静にしていなければ、治りが遅くなるという主治医の説明を思い出す。
それでもリハビリは必要なのだという・・・
メールの話題を突然変えることにした。
「絶滅寸前季語辞典から
消防団詰所の蚊取り線香ぞ 夏井いつき
季語 蚊取り線香
あなどりて四百四病の脚気病む 松本たかし
季語 脚気 」
じいさんの感想は
「これはあまりしっくりこないね」だった。
「 これはどうですか?、
教卓に忘れてありし汗拭い
汗ふきのガーゼに老いの臭いせり
夏井いつき
季語 汗拭い(ハンカチ)
貴方の本に「汗拭い」の句はありますか?」
じいさんは、いつも病室でハンディ版「入門歳時記」を読んでいる。
しばらくして返信が来た。
「入門歳時記にあります 一茶の句で
青雲とひとつ色なり汗ぬぐい
があります」
「時代が違いますね 汗ぬぐいは、藍染の手拭いでしょうか?」
「私もそうだと思いますよ 歳時記は3読目に入りました」
* * *
病気の話ばかりでは、こちらが胸が苦しくなる時がある。
家の話題は、じいさん自身の寂しさが募ることもあるだろう。
じいさんのために買って家に置いてある「絶滅寸前季語辞典」と、
買い足した「絶滅危急季語辞典」の中から選んで、メールの話の種にしたいと思う。
41日も経ったのだから、学習しなくては。
心配、心配ばかりでは能がないと思われて来た。
* * * * *
ランキング応援まことにありがとうございます
« 頂くコメントが宝物★携帯メールは慎重に | トップページ | 髪も洗えん! »
「じいさんの闘病生活」カテゴリの記事
- 百日紅がきれいです(2020.07.22)
- 公的支援について思う(2020.07.21)
- 病人から生活者へ(2020.07.19)
- 主治医は「治ったということです」と(2020.07.18)
- 私の気のせいかな?(2020.07.16)
コメント
この記事へのコメントは終了しました。
ウッシーさん、こんにちは。
ご主人様本を読むと言う事は凄いですよ!!
喜ばしいことです。
現代のリハビリは凄い進歩です。
脳梗塞や脳出血の方もリハビリで歩けるようになり
お話も綺麗な発音でできるようになります。
当然歩くのも普通にできるようになります。
私近年骨折しましたがリハビリが大変良くて驚きました。
日に日に進歩が感じられこんなに今は治りが早いのかと
それにも驚きました。
右手でしたが何の障害もなく治りました。
きっといい日が来ることを信じております。
どうぞお大事になさって下さい。
投稿: あおい | 2020年7月 2日 (木) 13時36分
本日のメールのやり取りにうっとりとしてしまいました。
季語をお題に言葉遊び。
紫式部の世界を連想してしまいました。
今日のブログを拝読しただけで私まで、何かほっとするものがありました。
ご本人様、ご家族様御心配なこと心身ともに多々のこととは存じますが
一日一日を無事にお過ごしになられますようお祈りしております。
洗濯部長さんのファンより
投稿: monica | 2020年7月 2日 (木) 14時07分
今日のブログを読んで元気をもらいました
夏井いつきさんのテレビのファンです。
nhkは、学びになって長続きしません。💦
俳句の種はあちこちに落ちているのですが拾えず庭の小枝や土をかけています。
投稿: hii | 2020年7月 2日 (木) 19時07分
おはようございます。
今は入院での足腰などダメージを考え、長い入院はリハビリはつきものです。
強制ではないのですがお願いした方(高齢者)は、規則正しくメリハリが出て良さそうでした。
俳句、季語絶滅、、楽しそう。
ご主人様が興味ありそうな事で頭を使い連想し身近でシャバ(失礼!)に関わる事はいいアイデアですね。
ウッシー流石です(^^)v
投稿: チェストツリー | 2020年7月 3日 (金) 04時56分
職場であるグループホームの方針ですが、
日常生活の『家事』をリハビリとしてとらえるというものです。
ちゃぶ台での生活そのものがまずリハビリです。
食事の準備の野菜切り、
刃物が危ない場合は、刃物は手でちぎります(手指機能訓練)
食後は必ず各自で下膳(歩行とバランス)
食器洗い、食器拭き(手指機能)
食器片づけ(分類判断)
こんな風に生活の中の動作の一つ一つをリハビリに置き換えると、
生きてること自体がリハビリだって気になります。
家でリハビリ、ということは、
そんなに難しく考えなくてもいいのかもしれません。
うちの中でのリハビリに段階をもうけて、
クリアー出来たらうちの外(庭)
それもクリアー出来たら敷地の外(散歩など)
医療的な心配は、今のうちにメモしておいて、
Q&A方式に書類を作って準備しておくのも手かと思います。
私の一つ前の職場は、
医療措置(吸引・経管栄養・酸素吸入・点滴)も行う有料老人ホームでした。
近くであればそこにショートステイと言う手もあるかな、
などと思いを巡らせています。
なんにせよ、前に向かってゴー!
リハビリはやりませんでしたが。
投稿: おかか | 2020年7月 3日 (金) 06時22分
おはようございます。
素晴らしいです。
色々細やかな思いやりをこの記事から感じ取れます。
いいこと思いつきましたね。
もし私だったら季語なんてちんぷんかんぷん(笑)
ご主人様にはぴったりの話題
niceです(#^^#)
離れていても心はいつも同じ場所に最高!
投稿: おてる | 2020年7月 3日 (金) 09時05分
あおいさん、ありがとうございます。
とんとん拍子には行かないですね。
行きつ戻りつの何日かを過ごして、
すっかり疑い深くなりました。
喜んでいいのか?
またひっくり返されるのではないか?
そんな連続でした。
それではいけないと知りながら、どうしようもなく・・・
出口が見えてくる日が近いような気もしています。
投稿: ウッシー | 2020年7月 3日 (金) 12時52分
monicaさん、ありがとうございます。
洗濯部長は、もう定年退職かも知れませんが、
相談役をしてもらおうと思います。
何かしてもらうことが大切でしょうね。
本当に22年間、大洗濯をし続けてくれました。
立ち仕事で大変だったと思います。
投稿: ウッシー | 2020年7月 3日 (金) 12時56分
hiiさん、ありがとうございます。
私も時々見ていました。
夏井いつき大好きです。
帰宅したら、本を読むでしょうか?
ぼうっとして休むかもしれません。
どちらでも、本人の好きなようにすればいいと思います。
投稿: ウッシー | 2020年7月 3日 (金) 12時59分
チェストツリーさん、ありがとうございます。
リハビリ期間が短いので驚いています。
最低限でいいのかもしれません。
それが本人の身体のためなのかも知れませんね
帰宅後も長い服薬期間が続きそうです。
投稿: ウッシー | 2020年7月 3日 (金) 13時03分
おかかさん、ありがとうございます。
私は人さんに相談するのが大好き人間です。
孫育ての時も公的私的支援を受けてきました。
今回も、何でも相談します。
ケアマネさんも決まっています。
ああ、でもやっぱり初めてなので、怖いですねえ。
投稿: ウッシー | 2020年7月 3日 (金) 13時06分
おてるさん、ありがとうございます。
ホントの話、メールもマンネリ化してきました。
変わったことして、刺激を上げたい。
私も少しは楽しまねばと思うようになりました。
メール交換も終わりが見えてきました。
今後はナマでの、やりとりになります。
喧嘩するでしょうね。
気を付けます。
投稿: ウッシー | 2020年7月 3日 (金) 13時09分